先物の手口分析ー日経225オプションの損益分岐点の出し方

日経225のオプションの損益分岐点、損益図を描くことはさほど難しいことではなく、ネット証券や先物に関する情報サイトをみても、その書き方が分かりやすく書かれています。

では、先物の手口分析をするとき、各業者から出ている日経225のオプションの損益分岐点を出すにはどうすればいいのでしょうか。理屈的にはオプションの損益分岐点を描くのと同じことをすればいいだけなのですが、実際は、そう簡単にはいきません。その理由としては、いろいろ考えられます。

まず、オプションの損益分岐点を出すためには、どの銘柄のオプションをいくらで何枚建てたかが分からなければなりません。例えば、ABNアムロクリアの当限のオプションの各残高が分かったとして、その残高にはアムロを利用して売買している様々な業者の建玉が入り混じっていますし、各玉がいくらで建てられたものなのか、一般的に公開されている情報では正確に把握する方法がないように思います。それに、様々な業者の玉が入り混じっているということは、個々の業者の残玉がどのくらいなのかというのが当然分からず、本来であれば、業者ごとに損益分岐点を出さないと意味がないように思います。単にアムロの残玉の損益分岐点を出したからといって、それがどのくらい意味があることなのか、見解が分かれるところでしょう。

そのようなことを無視して、とにかく、ABNアムロクリアの残高の損益分岐点を出したいとしたとき、どうするかですが、そのためには、現在の残高に至る過程でのオプションの建値と枚数を正確に把握しなければなりません。当然、その残高には他の証券会社で建てた玉を移管してきた分もあるでしょうから、他の証券会社でいくらで何枚そのオプションを建てたのかも把握しなければなりません。さらには、立会外でのクロス分のオプション価格は当事者同士で決めた価格でしょうから、それがいくらなのか、どのように調べればよいのやらです。ザラバでのオプションの歩み値を観察すれば、見る人が見れば、いくらで何枚どこの証券会社が建てたのかが分かるのかもしれませんが、普通、そこまで個人でやっている人がどのくらいいるのでしょうか。

とにかく、正確に分からなくても大雑把にぐらいは分かりたいとしたとき、何か手段があるのかというと、なくはなさそうです。

JPXで公開されている売買当日のオプションに関する諸情報を使えば、大雑把な損益分岐点は出せそうです。具体的には、各オプションの価格として終値を用いたり、当日の売買情報から昼と、夜のVWAPを計算で出してそれを使うなどの手段があります。その価格を使って、日々、どのオプションを何枚建てたか、何枚決済したかなどを計算していくと、現在の各オプションの平均建て単価が分かります。それが分かれば、それでもって損益分岐点が出せると思います。

同時にオプションの理論価格を出す計算式などを使えば、SQ当日までのオプション価格の変動なども出すことも可能です。

いずれにしても、そのように出した損益分岐点がどのくらい売買に役立つか、そこが一番重要です。たいして役立たないならば、そういうことをしても無駄でしょうし、とても役立つなら、気合をいれて手口分析を試みるところです。そのためには、まずは実際に日々損益分岐点を出して、その後の相場の動きと合わせて考察してみるということをやってみるしかありません。過去の相場でそれができれば、考察してみると何か分かるかもしれませんが、過去から分かったことがこの先の未来でもそう言えるのかというと、実際のところ未来のことは誰にも分からないとしか言いようがありません。

結局、相場の未来なんて、誰にも分からないものでしょうから、過去から多くを学びはしますが、この先の未来においては過去と同じ動きをする保証は何もありませんから、分からない未来をどうトレードしていくかを考えると、読みと違う動きをされたら、その対応がすぐにできる力をみにつけておくしかないでしょう。